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民ではなく米官業を主とする野田民主党の寿命は1年


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植草一秀の『知られざる真実』

民主党税制調査会が9.2兆円の復興大増税案を決めた。民主党というのは名ばかりで、実態は「非民主党」になっている。反対意見多数を無視して、多数決原理も無視して、大増税案を決めた。
 
 民主党税制調査会長の藤井裕久氏は、かつての志を棄て去ったようだ。「日本一新」の大目標を棄て去り、大蔵省OBとして、官の利権を守り、庶民から最後の一滴まで血税を絞り出すことに全力をあげている。 
「民主党」はもはや主権者国民のための政党ではなくなっている。

民主党が追求しているのは、米国と官僚と大資本の利益だ。 
 この三者と主権者国民の利益は相反している。政治の姿勢としては、
 
「米官業の利益を削り、国民の利益増大を図る」のか、
 
「国民の利益を削り、米官業の利益増大を図る」のかが、最重要の政治基本姿勢の相違ということになる。

3月11日に大震災が発生した。同時に、東京電力福島第一原子力発電所が、人類史上最悪レベルの
核暴走事故を引き起こした。
 
 被災地にとってはもちろんのこと、日本全体の危機が発生した。
 
 政府が主権者国民のための存在であるなら、政府の行動の目標は明確だ。
 
 人民の生命と健康を守り、人民の生活を守る。
 
 これだけのはずだ。
 
 ところが、菅直人民主党政権の対応は異なった。
 
 福島原発周辺の住民を全面的に避難させなかった。3キロ、10キロ、20キロ、20キロ圏外と、避難エリアが五月雨式に拡大されたが、すべてが事後対応だった。
 
 生命と健康を重視する場合の避難指示は、まず絶対安全策を採用して避難エリアを広域に設定し、絶対安全を確認してから避難エリアを縮小するというものだ。避難エリア設定は、必ず「広域から狭域へ」変化する。
 
 ところが、菅政権の避難エリア設定は「狭域から広域へ」変化した。避難エリアを広く設定することは財政負担が大きくなることを意味する。菅直人政権は「命より金」、「国民の命より自分の金」を優先したのだ。

大震災が被災地を襲い、放射能が原発周辺地域を襲ったのだから、総合的な災害対策事業が必要になる。震災発生から半年以上もたつのに、まだ総合的な政策が示されていない。
 
 政府が創設した復興構想会議が最初に提示し、いまも、中心に据えている政策は何か。
 
「復興大増税」ではないか。
 
 国民の生命と健康を守らず、国民からカネをむしり取ることだけを考える政府。主権者国民にこんな
政府を樹立した覚えはない。

さらに、すべてを歪めていることがある。東京電力の救済だ。原発事故を生んだのは、政官業そして学の癒着である。御用学者と天下りしか考えていない堕落官僚、これらと癒着する利権政治屋が原発事故を引き起こした。
 
 この構造を刷新するなら、まず、東電、原子力村諸団体への天下りと補助金を一掃すべきだ。ところが、いまも東電は、51人もの天下りに巣食われたまま存続している。51人のうち、32人が警察庁および警察OBである現実が注目される。官僚天下りの大御所は、実は警察天下りなのだ。 

 菅政権は原子力災害の損害賠償を規定する唯一の法律である原子力損害賠償法を無視して、東京電力を救済することを決めた。東電が負うべき負担を国民が電気料金で負担するスキームが打ち出されている。

さらに、小沢一郎氏に対する人権無視暴政の嵐が吹き荒れている。いまから200年以上も前に確立されたフランス人権宣言は、「法の下の平等」、「罪刑法定主義」、「適正手続き」、「無罪推定原則」、「疑わしきは罰せず」などの基本的人権を守るための根本原則を提示した。
小沢一郎氏の元秘書に対する有罪判決はこれらの大原則をすべて無視する史上空前の破廉恥判決だ。
 

 すべてが、「米官業利権複合体」の利益を追求する方策である。
 
「主権者国民」に敵対する政策が進められている。

・・・・・  

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