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サルでもわかるTPP(その1)


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サルでもわかるTPP

TPPを知ろう!

TPPは農業問題じゃないヨ!
放射能のように、日本人すべての上に降りかかってくる大問題!
原発よりも危険かも!!
だって、日本がTPPに加盟したら…

〇国民皆保険制度がなくなってしまうかも。盲腸の手術だけで500万円、それが
払えない貧乏人は死ぬような社会がやって来る!?

〇日本の食料自給率は39%から13%に下がる。近いうちに必ず世界的な食料危機
が起こるから、突然食料輸入が途絶えて餓死者が出るようなことになるかも。

〇遺伝子組換え食品が蔓延し、そうでない食品を選ぶ自由すら奪われちゃう。

〇牛肉の月齢制限や添加物など食の安全基準が緩くなって、健康への悪影響が心配。

〇低賃金労働者が外国から入ってくるから、日本人の給料はますます下がる。職を
奪われて失業も増えるよ。そのうち外国まで出稼ぎに行かなきゃならなくなるかも。

〇デフレがますます加速するよ。今まで日本国内で回っていたお金がどんどん海外
へ流出しちゃうよ。景気はますます悪くなり、日本はどんどん貧しくなるよ。

〇そして何よりも問題なこと……国民を守るために、国民の代表が決めた法律や制
度が、アメリカ企業の都合によって、いくらでも変更してしまえるようになる。
国民の主権が奪われちゃうよ。民主主義の崩壊だよ。

〇と、いうことはだ……もしも仮に、脱原発運動の成果として、日本で国民投票が
行われ「日本はすべての原発を廃炉にし、永遠に原発の新設はしない」と決めたと
しよう。でも、もしも日本の原発で儲けてるアメリカの企業が「そんな取り決めは
けしからん! わが社の利益に反するじゃないか!」と言ってきたら、そちらの言
い分の方が優先されてしまう(もしくは巨額の賠償金を支払わされる)ということ。

つまり、どんなにがんばって市民運動をしたって、あるいは政治家がまともな政治
をしようとしたって、なんの意味もなくなってしまうということだ。。

えぇ~、なんでなんで!? そんなのあり得ない! と思ったキミ。どうか、このホームページをよく読んで。
TPPに加盟したらもう日本は終わり、ってことを、一刻も早く理解してほしい。

第1章 TPPって何?

Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementの略で、日本語では「環太平洋戦略的経済連携協定」、「環太平洋パートナーシップ協定」ともいう。参加国の間で関税(輸出入にかかる税金)を一切なくそう、関税以外でも経済のあらゆる国境を取り払おう、という協定だ。

はじめはシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国の間で交渉が始まった。それにベトナム、チリ、オーストラリア、ペルー、マレーシア、アメリカが加わって、現在9か国で交渉が進められている。

日本は2011年11月ハワイで行われるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、参加交渉入りするか、しないか、で今揺れているところなんだ。

交渉内容はとても幅広く、24もの分野に渡っているよ。

1 首席交渉官協議
2 市場アクセス(工業)
3 市場アクセス(繊 維・衣料品)
4 市場アクセス(農業)
5 原産地規則
6 貿易円滑化
7 SPS(検疫、及びそれに付随する措置)
8 TBT(貿易上の技術的障害)
9 貿易保護
10 政府調達
11 知的財産権
12 競争政策
13 サービス(クロスボーダー)
14 サービス(電気通信)
15 サービス(一時入国)
16 サービス(金融)
17 サービス(e-commerce)
18 投資
19 環境
20 労働
21 制度的事項
22 紛争解決
23 協力
24 横断的事項特別部会(中小企業,競争,開発,規制関連協力)


第2章「TPPで発展!」の勘違い

1.「農業のために工業を犠牲にしていいのか」のウソ
かつて前原外務大臣(当時)は、「農林水産業のGDP比はわずか1.5%。この1.5%を守るために、残りの98.5%を犠牲にしていいのか」という意味の発言をした。

この発言が盛んにマスコミに取り上げられたもんだから、TPP反対=農業を守ること←→TPP推進=工業輸出を伸ばすこと、と勘違いしちゃってる人がすごく多い。

日本はコメに高い関税をかけてる(700%以上)。TPPに入ると、関税がなくなって、外国から安いコメがたくさん入ってくるだろう。安いものに飛びつく消費者は多いから、日本のコメが売れなくなって、日本のコメ農家には大打撃だ。だから、TPPは日本の農林水産業に打撃を与える、というのは間違ってない。

でも、TPPに入らなかったら、残りの98.5%は本当に犠牲になるのかな?
日本が輸出で稼げるものといえば、自動車、家電製品など(「耐久消費財」と呼ぶよ)が主。では、耐久消費財の輸出額はどれだけかというと、GDP比1.652%しかない(2009年度)。
なんだ、農林水産業の1.5%とたいして変わらないじゃん!てことがわかる。
輸出業全体でもGDP比は11.5%しかない。残りの98.5%が犠牲になるなんて、大ウソ。
国内でのサービス業(GDP比20.8%)や卸売・小売業(同13.1%)の方が、日本経済で大きな比重を占めている。日本は貿易で食べている国というよりも、内需(国内の需要)でもっている国なんだ。

2.「関税なくせば輸出が伸びる」のウソ
輸出入に関わる税金が「関税」。

参加国の間で、これを全部無くしてしまおう、というのがTPPの基本だ。
TPP推進派は、関税をなくせば、輸出先での値段が安くなり、日本の工業製品が売りやすくなる、と言っている。
でもホントにそうかな?
たとえば、アメリカが日本のテレビを輸入するとき、そこにかかる税金は0~5%、自動車の場合は2.5%
仮に1ドル100円のときに日本で100万円の自動車があるとする。100万円=1万ドル、関税の2.5%を足すと、1万250ドルになる。それが関税をなくせば1万ドル。なんだか、たいした違いじゃないような気もするね。でも少しでも安くなれば多少は売りやすくなるかな。
でも、円高になったらどうなるだろう?
1ドル90円になれば、100万円=1万1111ドル。おやおや、関税がなくなっても、円高になると、売値は高くなっちゃうぞ。

つまり現代では、関税が既に結構低いので、製品の売りやすさにはあまり関係しないんだ。それより為替、つまり円がドルや他の通貨と比べて、高いか安いかのほうが、ずっと大きな問題なんだよ。円高になると、どうしても輸出品は売りにくくなる。
だから、関税をなくしたからと言って、工業製品が売りやすくなる、っていうのは大きな勘違いだ。
今韓国製品の売れ行きがいいのは、韓国の通貨ウォンが下落しているから。2008年9月以降、ウォンが40%も下落したため、いつも4割引セールをやっているようなものなんだ。

3.「TPPでアジアの成長を取り込む」のウソ
TPPを推進したがる人たちは、「TPPに加盟することで、日本はアジアの成長を取り込める」と言っている。
でも今急成長しているアジアの国といえば、中国、韓国、インドだけど、このいずれの国もTPPに入るなんて、言ってない。
TPP参加国の多くは小国で、モノを大量に買うような経済力は持ってないんだ。GDP比で見ると、アメリカが7割、日本が2割、残りの8か国で1割。つまり実質的にはアメリカと日本の2国間の協定のようなものなんだ。ではアメリカが日本の製品をいっぱい買ってくれるようになるかというと、その可能性は低い。今アメリカの経済もものすごく落ち込んでいるからね。
それよりむしろ、アメリカから日本がモノを買わされるようになると思ったほうがいいだろう。なにしろオバマ大統領は、「今後5年間で輸出を倍増する」と2010年1月に宣言している。アメリカがTPPで輸出を大きく伸ばすとしたら、その相手は日本以外にあり得ないんだ。

4.じゃあ、どうすれば輸出が伸びるの?
過去の例を見ると、日本の輸出が伸びるのは、アメリカ国内の景気がいいとき。
なんといっても、アメリカは世界一の経済大国。人も多いし、経済力もあるから、景気がいいと、みんな金回りがよくなって、いろんなものを買う。すると、日本のモノも売れる。
でも、景気が悪くなると、みんなお金を使わなくなる。だから、日本のモノも売れなくなる。単純な話だ。
これは、アメリカ国内の問題であって、関税とは関係ない。日本人がどうにかしようと思っても、どうにもできない問題なんだ。
輸出を伸ばしたいなら、TPPよりも、円をもう少し安くする政策を考えた方がいい。

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サルでもわかるTPP(その2)に続きます
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