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サルでもわかるTPP(その2)


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サルでもわかるTPP

第3章 TPPに入るとどうなる?

1.日本の法律が日本人を守れなくなってしまう

TPPに入ると「関税」を撤廃するだけじゃなく「非関税障壁」も撤廃しなくちゃならない。これが一番の問題だ。ところで「非関税障壁」とは?
「関税」があると値段が高くなってモノが売りにくくなる。これはモノを売りたい人にとっては「障壁」つまり邪魔モノだね。外国にモノを売りたい人にとって、「関税」以外の邪魔モノが、すべて「非関税障壁」になる。

具体例をあげよう。

例えば、「健康保険」というサービスを日本に売り込みたいアメリカの保険会社があったとする。ところが日本には国民皆保険制度がある。会社員やその家族は「社会保険」に、自営業の人は「国民健康保険」に入っているから、これ以上健康保険なんて必要ない。だから、アメリカの「健康保険」なんて誰も買わない。
これは、アメリカの保険会社にとっては明らかに商売の邪魔だね。
だから、TPPに加盟すると、そのうちにアメリカの保険会社が、「国民皆保険制度を廃止せよ!」なんて言ってこないとも限らないんだ。

それでも日本政府が国民皆保険制度を廃止しない、と言い張るとどうなるか。アメリカの保険会社は日本政府を裁判で訴えることができる。その判定をするのは世界銀行の中に事務局がある「国際投資紛争解決裁判所」だ。この裁判所の判断基準は、自由貿易のルールに則っているかどうかだけ。それが日本人のためになるかどうかなんてまったく考慮してもらえない。そして、日本政府が負けたら、賠償金を支払うか制度を変えなければならないんだ。
ということは、せっかく日本政府が日本国民を守るためにつくった制度や法律、規制などが、すべてなし崩しにされかねない、ということ。

それぞれの国の法律以上に、外国企業の利益の方が優先される、そんな社会がやってくる、ということ。
国民が選挙で選んだ代表によって法律がつくられ、実行されていくという「国民主権」が崩れてしまう、ということなんだ。
自分たちがつくった法律が、外国によって勝手に変えられてしまう。これで「国」って言えるのかな? 
そう考えると、TPP加盟によって、日本という国が崩壊してしまう、といってもいい。
これは、黒船来航とか、敗戦とかと同じくらい、歴史的な重大事なんだよ。

2.TPPで医療はどうなる?

アメリカは日本に対し「病院に利益至上主義を持ちこめ」とはっきり要求してきている。TPPに参加すると同時に国民皆健康保険制度がなくなってしまうというわけじゃないけれど、真っ先に起こりそうなのは「混合診療の全面解禁」だ。

「混合診療」とは何か、まず説明しよう。

健康保険の使える医療の範囲は定められていて、最先端の医療はまだ保険の対象になっていない、という場合がある。この場合、保険の効かない医療と、保険の効く医療を同時併用すること=混合診療をしてはいけない。もし混合診療をすると、保険の効く部分の医療まで、自費で全額負担しなければならない、ということになっている
health-insurance.jpg
こういう規則があると、混合診療したら医療費がとても高くなってしまう。じゃあ、混合診療はやめよう、とたいていの人は思う。これによって、保険の効かない医療の利用は抑えられている。
つまり、この「混合診療の禁止」は、最先端の医療を売り込みたい製薬会社などにとっては、まちがいなく「非関税障壁」だ。だから、きっとすぐに解禁を求められるだろう。
混合診療が解禁されると、保険の効く部分には保険を使い、保険の効かない部分は全額負担となる。一見患者の選択の範囲が広がるように見えるね。
でも、これって、よく考えると、歯医者でやってることと同じなんだ。

歯医者では、保険の効く診療と、効かない診療を同時にやっても問題ない。だから、歯医者には、保険の効かないメニューがたくさんある。歯並びをよくするための矯正や、歯を白くするホワイトニングもそうだし、虫歯の後の詰めものも、金とか、セラミックとかいろいろある。「保険は効かないですが、そのほうがきれいですよ。アマルガムじゃなくて、金にしませんか? セラミックにしませんか」とやたら勧められる。かなりしつこくすすめられる場合もあるね。
「保険の効くのでいいです」と言い張ると、ケチな客、と思われてないがしろに扱われる、そんな経験がキミにはないかな?
歯医者さんに言わせると、保険の効く診療だけでは、赤字になってしまい、経営はまったく無理なのだそうだ。だからどうしても保険の効かない診療を患者に勧めることになる。腕のいい歯医者さんになると、保険はやらない、自由診療しかしない、などという人もいる。
そういう事態が歯医者以外の病院でもきっと起こる。
日本の健康保険はただでさえ費用が膨らみすぎて問題になっているから、混合診療が解禁されれば、じゃあ保険の効く範囲を狭くしよう、というふうに話が進むのは目に見えている。

すると、保険の効く医療では最低限のことしかできない、高度な医療を受けたい人はお金はかかりますが、自由診療を受けてください、という話になる。貧乏人と金持ちとで、受けられる医療の格差がどんどん広がっていくだろう。そしてアメリカの医療保険会社は、自由診療のための保険を真っ先に売り込みにやって来るだろうね。

アメリカの医療事情は本当にひどい。公的な保険がなく、民間の医療保険が高いので貧乏な人は保険に入れない。国民全体の15%が無保険だ。

入院患者に支払い能力がないとわかると、路上に捨てていく病院すらある。
ある無保険の大工さんは事故で指を切り落として病院に行くと「薬指をつなげるのには1万2千ドル。中指をつなげるのには6万ドル。どっちにしますか?」と聞かれたという。そんな法外な額のお金が用意できなければ、つながるはずの指もあきらめざるを得ない。
そして年間4万4000人もの人が、保険に入っていないがために、医者にかかれずに死んでいく……。
これがアメリカのいう「利益至上主義」医療の実態だ。
TPPに加盟したら、日本の医療もその方向へ、じわじわと進んでいくことになる。

3.TPPで賃金が下がる

TPPに加盟すると「労働力の移動」も自由化される。
するとTPP加盟国からの労働者が日本にどんどんやって来る。
例えば、ベトナムの労働者の最低賃金は月給で83万ドン~155万ドン(地区などの条件によって違う)。これを日本円に換算すると3057円~5709円と、メチャクチャ安い。

まあ、ベトナム人といえども、日本で働くなら、日本でご飯食べたり、家賃払ったりしなきゃいけないわけだし、飛行機代(もしくは船賃)かけてやって来るんだから、ベトナム国内と同じ値段で働くというわけにはいかない。日本には日本の最低賃金もあるしね。
でも、日本人にとってはサイテーの給料でも、彼らにとっては大きな魅力。安い給料でも働いてくれる人が増えれば、企業はわざわざ高い給料なんか払わない。こうして賃金の相場はだんだんに下がっていく。
給料の安い外国人に職を奪われて、日本人の失業はどんどん増えるだろう。
ちなみに、カナダ、アメリカ、メキシコの間で自由貿易協定NAFTAが結ばれたことで、アメリカ国内では50万人もの人が失業したんだよ。

4.TPPでデフレが進む

安い給料で働く外国人が日本にたくさん入ってくれば、給料の相場が下がる。
給料が下がると、経済的余裕がなくなって、みんなモノを買わなくなる。
高いモノは売れないから、売ろうと思ったら、値段を安くしなくちゃならない。
こうして値下げ競争でデフレがさらに進んでいく。
デフレっていうのはモノの値段がだんだんに下がっていくこと。

その反対はインフレだ。
日本ではもう10年以上もデフレが続いている。
インフレが激しすぎても困るが、デフレも決していいことじゃない。

みんなが節約に一生懸命になり、お金を使わなくなると、世の中にお金が回らなくなって、経済が停滞してしまう。モノが安くなっていいような気がするかもしれないけど、自分の給料も安くなるから結局買いたいものが買えないんだ。 みんながモノを買わなくなると、工業製品も売れなくなる。だから、農業だけじゃなく、TPPで工業も衰退してしまうよ。

5.「投資」の国境がなくなると

TPPに参加する!とアメリカが言い出してから、TPPの交渉分野に新たに追加された2項目がある。それが「投資」と「金融」だ。どうやらこの2つはアメリカにとって重要そうだね。

投資っていうのは、利益を得ること=つまり金儲けの目的で、株を買ったり、事業にお金を使ったりすること。投資を回収し(つまり使ったお金を取り戻し)、さらに、使った以上のお金を儲けることが目的だ。
外国企業が自由に投資できるようになるとどうなるか?
そのいい例が、カナダの食品加工会社だ。アメリカとカナダは1989年に協定を結んで投資を自由化した。
その結果、10年も経たないうちに、カナダの食品加工業界はアメリカに乗っ取られてしまったといってもいい。
協定を結んでから、カナダからの農産物輸出は3倍に増えた。
でも、逆に農家の収入は24%も減ってしまったんだ。
一見産業が盛んになるように見える場合もあるけれど、もうかるのは大金持ちの投資家ばかりで、庶民はお金を搾り取られて、結局貧乏になっていくことがわかる。
投資の自由化は、大企業の利益を伸ばす反面、庶民の搾取につながっていく。それこそがアメリカにとってのTPPの目的だといってもいいだろう。

6.「金融」の国境がなくなると…

「金融」の国境を取り払う、ってどういうこと?
日本人が貯金や共済として預けたお金は、その金融機関の倉庫に眠っているわけじゃない。金融機関はそのお金を、他の人や会社に貸し付けたり、株や不動産などに投資したりする。これを「資金の運用」と呼ぶよ。倉庫に眠らせてたらお金は増えないけれど、運用すれば利子を取ったり、株の配当をもらったりできて、だんだん増えていくからね。
資金の運用は、できるだけ日本国内でされたほうがいい。日本国内でお金が回れば、日本の景気がよくなるからだ。とはいっても、金融機関は一番儲かりそうだと思うところに投資するから、その投資先が海外になることも当然ある。
でも、これだけは日本国内で運用しなきゃダメ! と決められていたものがある。たとえば、「ゆうちょ」(郵便貯金)、かんぽ(郵便局の簡易保険)、農協共済。こうした規制はやはり「非関税障壁」だ。
その決まりさえなくなれば、これらの莫大な資金がウォール街(証券会社や銀行が集中しているアメリカの街)に流れ込む。そして、ウォール街の連中の儲けが増える。これがアメリカの狙いだ。
でもその代わりに日本国内でお金が回らなくなるから、日本経済はますます停滞しちゃうよ。
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サルでもわかるTPP(その3)に続きます
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はじめまして。通りすがりのものです 
最近のTPP報道の偏りのひどさに憤りを感じてます。農業も大変だけど保険制度も危うい。本当に恐ろしい…。わかりやすい説明で大変参考になりました。このHP様を参考に、なんとかふんばって自身のブログでも書いてみました。ほんとにもっと広い視野で考えてほしいですね。
 

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